コラム詳細
突然ですが。クイズです!
「八戸、神戸、岐阜、和泉」これらいったい何の地名だと思いますか?
正解は、現在、名城公園北園で建設中の愛知県新体育館で作業を行っている職人さん達のナンバープレートの地名です。
全国津々浦々から様々な職人さんが集まって愛知県新体育館が造られていることが分かりますよね。
2025年夏のオープンに向け、多種多様なプロフェッショナルが集まって造られている愛知県新体育館。
大規模建築物ならではの複雑な調整課題を解決するために、従来の図面を使うだけではない様々な新技術が活用されていますので、取材してきました。
またまた、クイズです!
「BIM」これはいったい何の略称だと思いますか?
正解は、「Building Information Modeling(ビルディング インフォメーション モデリング)」です。
といっても、建設業界の方以外はピンと来ないですよね。。。
ビルディングインフォメーションモデリング(通称:ビム)はコンピュータ上に部材の種類や数量といった様々な情報を載せた3Dモデルを作成し、設計図を可視化できるシステムのことです。
一般的な現場では、設計者、施工者、職人さんが一堂に会し、同じ設計図を見ながら、「あーでもない。こーでもない。」と調整を行っており、頭の中のイメージが共有できていない場合には、現場で職人さん同士の意見対立・・・なんてこともあるそうです。
それが、BIMを活用することで、イメージや問題点を共有することができ、職人さんの合意形成がしやすくなったとのことでした。
(取材日も電気、配管の設備業者さんがBIMを使い打合せを行っていました。)
さらに、このBIM。ICT建機と呼ばれる重機にデータを転送し、GPSを活用することで、掘削場所の特定や誤った場所を掘りそうになると重機を停止することもできるそうです。すごいですよね。
さらにさらに、VRゴーグルを用いることで、設計図の世界に入り込み、建物内のどこにでも行くことができるとのこと!
これは、ぜひとも体験しなくては!
VRゴーグル体験中。実際は壁ですが、目の前には新体育館のエントランスが広がっています。
VR技術は、建設に詳しくない発注者の方に竣工後のイメージを具体的に理解していただく際などに活用しているとのこと。
確かに、出来上がって「こんなはずじゃなかった。」となっては、発注者、施工者お互いに不幸になりますからね。
一方で、取材をさせていただきました前田建設工業株式会社の大坪さんのお話では、
「建設業界も様々な新技術を導入しているが、まだまだ人の手じゃないと施工できないところもたくさんあります。」
とのこと。
コンピュータを使った最新技術と職人さんの技が融合して建設されている愛知県新体育館。完成が待ち遠しいですね!